リーダーの言霊
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HOME > リーダの言霊>第5回 リーダーの言霊 (株)プラウド 石山光博社長(2)
(株)プラウド 石山光博社長「数字は嘘をつかない」画像


松山 そうしていろいろなことを学んだ佐川急便を最終的には辞めるわけですが、何かきっかけはあったのでしょうか?

石山 35歳ぐらい時だったと思うのですが、ヨーロッパの研修旅行に行かせてもらったのです。最初の3日間ぐらいは現場のことが気になって気になって、日本まで電話していましたけど、離れてしまっているので何かできるわけでもなく、それから「もう電話しないぞ」と、仕事のことは忘れるようにしました。

 それまで仕事一辺倒で生きてきましたから、長期で海外に行くのも休むのも初めてのことでした。そこでカルチャーショックを受けまして、いろいろと人生について考えたんですね。20代で何も知らない小僧で佐川に入って、たくさんのことを吸収して、そこそこいい成績をあげて、このままでいいのかな〜と・・・。なかなか辞めるに辞められず、結局辞めるのに1年半以上かかりました。

松山 佐川を辞める時に、次に何をするかは決まっていたのでしょうか?

石山社長石山 いえ、何も決まっていませんでした。嬉しいことに、辞める時に「うちに来いよ」といってくださる方々がたくさんいました。

 当然、お世話になった人たちに挨拶回りをしたわけですが、ある会社に挨拶をしにいったら「ちょうどよかった。今この電話で仕事がとれたんだよ」という社長がいたんです。メール便を仕事にしている会社の社長さんでした。

 今ではヤマト運輸のメール便が有名ですが、実はメール便というのは20年ぐらい前からあるサービスなんです。それで電話の内容というのが、あるコンビニが発行する小冊子をメール便で1都6県に配布するという話しでした。

 でも当時あった既存の物流網では対応できないので、群馬、栃木、茨城への配送網の構築、自社の東京23区への配送組織構築を私につくって整備してほしいというのです。面白そうだなあと思い、アルバイトという形で、その仕事を引き受けることにしました。

松山 その仕事が佐川急便の後についた仕事ということになるのですね。

石山 そうです。まあタイミングよくといいますか、どうしてもこれがしたいということもなく佐川を辞めたので、すぐに仕事を見つけられたのは運がよかったかもしれません。

 最初にいわれた物流網の整備を終えたら、社長ではなく、役員の方から社員になってくれといわれました。社内では、「突然やってきて、物流網をすぐ整備するし、なんなんだこいつは」と、やっかみやら冷たい目もありまして、営業をしてくれということなら断ろうと思ったのですが、社内で収支管理が全くできていないので、その仕事をして欲しいということでした。

 どんな状況になっているのかを調べてみたら、受発注の仕組みが「人によって」違うので、仕組みづくりは面白いなと、それで社員になりました。

 収支管理の仕事も目処をつけて、現場の品質管理・収支管理もするようになり、いろいろとやっていたら、社長が新規事業の話しをもってきたのです。それが今の会社につながる「ドライバー派遣」の仕事です。

 

松山 そうだったのですか。では、現在のプラウドは、元は、ある会社の新規事業というかたちで始まったのですか?

石山 そうです。当時、その会社は30億ぐらいの売上げがあって、そこそこ儲かっていました。中小企業の社長さんというのはよくある話しですが、どこぞの社長と約束したからとか、新しいことをしたがるものです。

 それで、どこから聞いてきたのか突然、「ドライバー派遣の仕事って、いいよねえ・・・」といい始めたんですね。社長は「私にやってみないか」といいまして、最初は抵抗もあったのですが、結局引き受けました。それで新規事業として始めるよりも、新しい会社を別につくって始めたほうが資金的にも安くすむので、2000年5月に新しく会社を設立しまして、これが今のプラウドの始まりということになります。 

 

松山 社長さんの思いつきのようなものだったとのことですが、滑り出しは順調だったのでしょうか。

石山社長石山 決してそうとはいえません。派遣業の免許が国からおりるのに3ヶ月かかります。2000年5月に会社を設立して、許可がおりて事業をスタートしたのが9月です。それから10月、11月とお客さんを必死になって捜しました。

 ところがそうこうしている内に、親会社のほうで「資金繰りがどうもうまくいっていない」という話しが浮上したのです。そうしたら社長が今度は「資金繰りをなんとかしてくれ」と私にいうのです。寝耳に水で、新しい会社もやっているし、「資金繰りまでできるわけないだろ!」とあきれましたね。

 でも、会社をつぶすわけにもいきませんので、結局この仕事も引き受けて、なんとかしようと人のつてをたどっていろいろと動いていたら、あるファンド会社にいきついたのです。

 そのファンド会社が資金繰りについて面倒をみる条件として、私がプラウドのトップとして独立して完全な別会社として始めることを提示してきたのです。私がやりたいということではなく、社長に「ファンド会社のほうでそういってます」というと、「それならいいじゃないか、やってみろ」といってくれました。

 当時、社長との関係はちょっと険悪でしたけれど、根はとてもいい人でした。私が今、プラウドの社長をやっているのも、社長がこの時OKを出してくれたからです。それで事務所も秋葉原に新しく構えて、私が新社長となって完全に独立したかたちとなって、今のプラウドがスタートしたわけです。

松山 まさに紆余曲折、いろいろとあったのですね。

石山 プラウド創立当初、親会社から営業として3人の社員を受け入れていました。新会社にするにあたって組織をダウンサイジングする必要があり、苦渋の決断でしたがこの3人には辞めてもらいました。

 さすがに心を痛めましたが、これは勇気を出して社長として決断し、実行にうつさなければならないことでした。最終的には、「厳しい就業条件でもいい」と新たに参加してくれた仲間と私を含めて5人という人員で、プラウドはリスタートすることになったのです。〈next page




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