『君が生きる意味』人生を劇的に変えるフランクルの教え(ダイヤモンド社) 

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フランクル心理学のエッセンスを学べる笑いと涙の物語

ストーリー

 主人公はアパレル会社で働く。その会社は世間からブラック企業と叩かれている。店長になって半年、人の心を傷つける言葉を日常的に使うブラック上司のもと、喰ってかかってくる部下もいて、そこに長時間労働が重なり憂鬱な日々が続く。

 「ボクは何のために働いてるんだろう。何のために生きてるんだ。仕事辞めたい。会社辞めたいな。こんな人生、生きてて意味あるのかな……」

 ある夜、そう呟くと、コロボッコル族のフランクル3世と名乗る「小さい変なおじさん」が部屋に現れる。おじさんは、東北弁で青年に語りかけ、問いかけ、7日間で青年を苦悩から救い出す。

コミカルな物語

小さいおじさんと語る青年のイメージ・イラスト

 小さいおじさんの言葉の数々は、フランクル心理学の考えが軸になっています。それにプラスして、本書には西洋哲学や東洋思想の「知」が織り込まれています。

 哲学とか思想というと硬い感じがしますが、決して小難しい話ではなく、変なおじさんですので、ユーモアたっぷりに青年と語り合います。

 それもフランクル心理学の創始者V・E・フランクルがユーモアを大切にした人だったからです。笑うことはとても大事です。自分を笑い飛ばすことで人は、自分の状況を客観的に見られるようなり、気づけなかったことに気づくことができます。

仮想のカウンセリング体験「読書療法」

 本を読むことで心が温かくなったり、軽くなったり、何らかの変化を多くの人が体験します。それは心理学的な観点から言えば、心に言葉が作用している証です。

 フランクル心理学の書は、専門用語が羅列する難関な専門書ではなく、一般の人も読めるが故に「読書療法」に適していると言われます。フランクルがナチスの強制収容所での体験をもとに書いた『夜と霧』は、世界的ベストセラーとなり今も読まれています。

 時代は変わっても、フランクル心理学の教えには、人生観を変え苦境を抜け出すヒントが散りばめられているからでしょう。

 時代を越える普遍的な教えがそこにあると考えられます。

 そんなフランクル心理学のエッセンスをつめこんだ『君が生きる意味』はストーリー形式です。小さいおじさんと青年が、時に厳しく時に面白おかしく、言葉を交わしあいます。そのプロセスをたどっていくことで、「読書療法」の効用を感じられるのが本書の特徴です。ぜひ、お楽しみください。

解説〕明治大学教授 諸富祥彦

 本書の巻末には、明治大学教授諸富祥彦氏によるフランクルに関する解説があります。諸富教授はこれまでフランクルに関する数多くの著を手がけてきました。

・「知の教科書 フランクル」(講談社選書メチェ)
・「NHK「100分de名著ブックス フランクル夜と霧』(NHK出版)
・「フランクル心理学入門」(コスモスライブラリー)

 NHK教育テレビ『100分de名著』のフランクル特集に出演し、現在フランクル心理学の第一人者と言われる方です。解説を読むことで本書のストーリーがより深く理解できます。

心理学の巨人フランクルとは?

ヴィクトール・エミール・フランクル(Viktor Emil Frankl)の自画像
ヴィクトール・エミール・フランクル
(Viktor Emil Frankl)

 「自分の人生に意味を感じられない」「この仕事をこれからも続けて意味があるのかな」。「人生の意味」「仕事の意味」を問うたことが、一度や二度、誰にでもあるものです。

 そんな「人生の意味」に悩む人を救い続けたのが、心理学者フランクルです。

 フランクルとは、20世紀最大の悲劇と言われるナチスの強制収容所を生き延びた心理学者V・E・フランクル(1905〜1997)のこと。その時の体験を記述した『夜と霧』は世界的ベストセラーになりました。

 彼は独自の心理学体系『ロゴ・セラピー』を創始した偉人でもあります。『ロゴ・セラピー』は「精神療法の第三ウィーン学派」と呼ばれることがあります。第一が精神分析学の開祖フロイトであり、第二が個人心理学の提唱者アドラーです。フランクルは、この偉大な心理学者の次に位置するといっても過言ではない人物です。

 これらフランクルが考え出したオリジナルの心理学は、今も輝きを失わず現代の悩める人を救っています。

《著者》松山淳  JUN MATSUYAMA

心理カウンセラー松山淳 自画像

 1968年東京生まれ。2002年アースシップ・コンサルティング設立。2003年メルマガ「リーダーへ贈る108通の手紙」が好評を博す。読者数は4,000名を越える。これまで、15年にわたりビジネスパーソン等の個別相談を受け、その悩みに答えている。

 

 2010年心理学者ユングの性格類型論をベースに開発された国際的性格検査MBTI®の資格取得。2011年東日本大震災を契機に、『夜と霧』の著者として有名な心理学者V・E・フランクルに傾倒し、「フランクル心理学」への造詣を深める。ユング、フランクル心理学の知見を活動に取り入れる。

 

 同年Facebookページ「リーダーへ贈る人生が輝く言葉」の運営開始。フォロワー数は9,000名を越える。2016年産業能率大学情報マネジメント学部の兼任講師。2017年産業能率大学経営学部兼任講師に就任。経営者、起業家、中間管理職など、リーダー層を対象にした個別相談(カウンセリング、コーチング)、企業研修、講演、執筆など幅広く活動。

 

EARTHSHIP CONSULTING

《解説者》諸富祥彦 YOSHIHIKO MOROTOMI

明治大学教授/教育学博士/日本トランスパーソナル学会会長

 

 1963年福岡県生まれ 。筑液大学 人間学類、同大学院博士課程修了後、干葉大学教育学部助教授を経て、明治大学文学部敦授。教育学博士。日本トランスパーソ ナル学会会長。臨床心理士。日本カウンセリング学会認定カウンセラー。

 

 大学で心理学を教えるかたわら、精力的にカウンセリング活動を続ける。フランクル関連の著作に「知の教科書 フランクル」(講談社選書メチェ)、「NHK「100分de名著ブックス フランクル夜と霧』(NHK出版)、「フランクル心理学入門」(コスモスライブラリー)、「「働く意味」がわからない君へ ビクトール・フランクルが教えてくれる大切なこと」(日本実業出版社)等がある。

フランクル心理学をはじめとした実存心理学、人間性心理学を体験的に学ぶ、心理学のワークショップを行っている。

 

「気づきと学びの心理学研究会アウェアネス」