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大事なことに気づくセルフ・ワーク

大事なことに気づくセルフ・ワーク

ドロシー・ロー・ノルトの「詩」

 ベストセラー『言葉が育つ魔法の言葉』(PHP研究所)で有名な「ドロシーおばさん」といえば、ドロシー・ロー・ノルトのことですね。

 彼女は、1924年米国に生を受け、ミネソタ州立大学卒後、40代の終わりにイギリス国立聖職大学で博士号取得し、40年以上にわたり家族関係や子育てのコンサルタントを務めました。2005年に天に召されています。

 その「ドロシーおばさん」が書いた心に残る詩があります。この詩は、自分を理解するためのセルフワークとして使えるものです。

 次の詩をゆっくり読みながら、「自分の心が何かを感じるか」「どんなことを思い出すか」に気をつけながら、読んでみてください。

「大事なことに気づく」

自分に正直になったとき、大事なことに気づく
本気で何かをしているとき、大事なことに気づく
捨ててもいいと思ったとき、大事なことに気づく

変わってもいいと思ったとき、大事なことに気づく
少し待とうと思ったとき、大事なことに気づく
人に頼るのをやめたとき、大事なことに気づく

思いがけないところで、大事なことに気づく
思いがけない時に、大事なことに気づく

じっと見つめたとき、大事なことに気づく
じっと聞いたとき、大事なことに気づく
新しい人に出会ったとき、大事なことに気づく
   
人を責めるのをやめたとき、大事なことに気づく
失敗し、失望したとき、大事なことに気づく
違う道を選んだとき、大事なことに気づく
   
大事なことに気づくのは、難しいことじゃない

いつも心を開いていたい
いつも耳を澄ましていたい

そうすれば
あなたは気づく
あなたは出会う
本当の自分に


「Pathways of Discovery」

Discovery happens when you are what you say you are.
Discovery happens when you put your all into what you do.
Discovery happens when what you own is less important.

Discovery happens when you open yourself to change.
Discovery happens when you allow yourself time.
Discovery happens when you make room for your creativity.

Discovery happens in a quiet room or a busy street.
Discovery happens when you least expect it.
Discovery happens when you sharpen your senses.

Discovery happens when you expand your awareness.
Discovery happens when you reach for new relationships.
Discovery happens when you appreciate those around you.

Discovery happens when you learn from your mistakes.
Discovery happens when you take a new pathway.
Discovery happens all around you.

Be part of it-be one with it.
Discovery happens

Discover discovery
and
You will discover yourself.

いかがでしょうか?

「いいね〜」「ほんとにその通り」と、心穏やかに肯定的にとらえられた言葉はありましたか。

 反対に、腹が立ったり、耳をふさぎたくなったり、「そのことについては聞かれたくない」と、否定したくなった言葉はありましたか。

まっつん
まっつん

この詩を読んで、特に気になった箇所を「なんでなんだろう?」と考えてみます。すると、詩のタイトル通り、自分にとって「大事なことに気づく」ことがあります。それは、詩の最後にある通り、「本当の自分」との出会いにもなるでしょう。

 この一連のプロセスが「セルフ・ワーク」であり、それは「セルフ・カウンセリング」にもなります。自分にできる「心の柔軟体操」のようなものですね。

現実は自分が形作っている。

 「ドロシーおばさん」は、こう言っています。

ドロシー・ロー・ノルトの言葉

「現実とは、あなたの外側にあるだけでなく、あなたの内側にもあるのです。
あなたがどんなふうに人と接しているか、何を感じ、どんなことを思っているか、何を信じているか—これらすべてがあなたの現実を形作っています。」

『ドロシーおばさんの大事なことに気づく』(ゴマブックス)

 この言葉は、私たちの「現実の受け取り方が現実を形作る」ことを伝えています。雨が降ると、「嫌だな〜」と否定的にとらえる人もいれば、「天の恵みだ」と肯定的にとらえる人もいます。

 否定的にとらえる人にとって、雨の日は「憂鬱な日」になりがちです。肯定的にとらえる人にとっては、いつも変わらない「普通の日」です。

 雨の日を「憂鬱な日」とするのか「普通の日」とするのかは、「どんなことを思っているか、何を信じているか」によって決まるのです。

 だから、自分の「感じ方」「受け取り方」「とらえ方」を、セルフワークを通して、時々、チェックしていくことは、「大事なことに」気づき、私たちが健やかな人生を歩みために必要なことなのです。

大事なことに気づくためのセルフ・ワーク

セルフ・ワーク PART1 「思いつくことを書く」

 ドロシーおばさんの詩「大事なことに気づく」を使ったセルフワークの例として、次のワークはいかがでしょう。時間があったら、取り組んでみてください。

セルフ・ワーク Part1

ドロシーおばさんの詩には、次の言葉があります。

「人を責めるのをやめたとき、大事なことに気づく」

 この言葉から「思いつくこと」を3分以内に書き出してください。

 このワークに取り組むと、幼い頃を思い出す人もいれば、今現在、課題になっている部下、上司、取引先の人を思い出す人いるでしょう。あるいは、両親、友だち、家族を、または、好きな人、反対に、嫌いな人を思い出す人もいるでしょう。

 100人いれば100通りの「思いつくこと」があると思います。

まっつん
まっつん

想 像はふくらみ変化し、様々な人が、3分以内に入れ替わり立ち替わり現れてくることもあるでしょう。何か「大事なことに気づく」こともあれば、「別に、何も感んじないし、思い出すものはない」と虚しく時間が流れるだけのこともあります。

 もし、何も思い出すことがなかった人は、詩にあった他の言葉をピックアップしてみてください。

セルフ・ワーク PART2 「大切な人からのメッセージ」

 もし、ドロシーおばさんの言葉で、いろいろなことを書き出せたら、その出来事に登場した人物と、想像の世界で会話をしてみてください。

 例えば、こう問いかけられた、何と答えますか?

セルフ・ワーク Part2

今のセルフワークに登場した人は、今のあなたとって大切なメッセージを届けにきた人です。「その人は、あなたに何かを伝えてくれるのでしょう?」

 この問いかけに対する答えを、書きだしてみたり、口に出してみたりします。すると、普段、無意識に眠っていた内容が意識化されて、「大事なことに気づく」ことになるのです。

 私たちは自分の心を安定させるため、また、守るために、多くのことを「忘れて」生きています。心の健康のためには、不必要な記憶を維持していることはなく、忘れていいことは忘れていいのです。

まっつん
まっつん

でも、忘れたものの中に、「人生の忘れ物」ともいうべき、今の自分に必要な「大事なこと」が含まれていることがあります。今、抱えている問題を解決できるヒントが詰めこまれていることもあるのです。

 だから、私たちは、時には、ゆっくり時間をとって、自分自身のことをふりかえり、心の声に耳をすます時間を大切にしたほうがいいのです。

 心理学者アルフレッド・アドラーは、『生きる意味―人生にとっていちばん大切なこと』(興陽館)で、こう書いています。

アドラー
アドラー

自分のものの見方で行動が決まっているのです。わたしたちは冷静な意識で現実の出来事を受け入れることができず、ただ、自分に見えるものを外界に反映させているだけなので、それもしかたないのかもしれません。

『生きる意味―人生にとっていちばん大切なこと』(興陽館)p16

 フロイト、ユングにならぶ世界三大心理学者アドラーの言葉は、「ドロシーおばさん」と同じことを言っています。

 自分のものの見方で行動が決まり、現実が形作られていきます。であれば、人生に必要な「大事なことに気づく」ことで、意味のある現実が作られていきます。

 ドロシーおばさんの詩でセルフワークに取り組み、大事なことに気づき、心豊かな現実をつくっていきましょう。

(文:松山 淳)