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心理的柔軟性とは

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 心理的柔軟性(Psychological flexibility)とは、「今、この瞬間」への気づきを維持しつつ、否定的な思考・感情を受け入れながら、自分にとって価値あることを行っていく心の力のことである。「6つのコア・プロセス」ー「アクセプタンス」「脱フュージョン」「文脈としての自己」「今、この瞬間への柔軟な注意」「価値」「コミットされた行為」によって心理的柔軟性はかたち創られる。

 心理的柔軟性の概念は、行動療法「第3の波」のひとつ「ACT(アクト)」で使われる用語である。ACT(アクト)は、「アクセプタンス&コミットメント・セラピー」(Acceptance and Commitment Therapy)を略した言葉。マインドフルネスの考え方がベースになる行動療法であり、「心理的柔軟性」(Psychological flexibility)をつくり出すことで、「心の健康」を維持・回復させる心理療法である。

 ACT(アクト)の有効性が世界的に認められるようになり、心理的柔軟性(Psychological flexibility)の考え方が注目されるようになっている。

 用語の難しいACT(アクト)だが、できるだけわかりやすく「心理的柔軟性」について解説していく。

ACT(アクト)について

 ACT(アクト)「アクセプタンス&コミットメント・セラピー」(Acceptance and Commitment Therapy)は、心理療法のひとつです。心の病(うつ病、不安障害、パニック障害)に対処する療法として世界的に普及が進んでいます。

 ACT(アクト)の創始者は、アメリカの心理学者スティーブン・ヘイズ(Steven C. Hayes)と、その共同研究者であるケリー・ウィルソン(Kelly G. Wilson)です。

 ヘイズ博士は、著書『アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT) 第2版 』(星和書店)の中で、ACT(アクト)のゴールについて、こう書いています。

 ACTの目的は、クライエントが、価値に基づいた人生の方向性を選択し、価値に沿った行為に従事し、そして価値と一貫した行為のより大きなパターンを意識的に作りだしながら、最終的には価値と一貫するコミットされた行為の継続的なパターンを構築するように支援することである。

『アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT) 第2版 』(星和書店)p191

 上の文章で太字にした言葉=「行為」「価値」がくりかえし出てきますね。

 ACTは、クライアントが自分なりの価値に基づいて、行為(行動)して行けるように支援することを大切にします。クライアエントの抱える症状(落ち込み、不安、パニック、自信のなさ)を取り去ることが最終目的ではないのです。

まっつん
まっつん

 症状の除去は、「価値に基づく行動」に至る通過点に過ぎません。「価値と行動」に重きを置いている点が、ACTを特徴づけています。ですので、心理的柔軟性とは、クライエントが自分の人生において、「価値に基づく行動」をとれるようになるための「心の力」です。

 それでは、心理的柔軟性について説明する前に、まず、「価値に基づく行動をとれていない」=「非心理的柔軟性の状態」について説明していきます。

 「心理的柔軟性ではない状態」を説明し、それと比較することで、「心理的柔軟性」への理解が深まります。

心理的柔軟性の反対を考えてみる
〈心理的硬直性〉

 心理的柔軟性は、「6つのコア・プロセス」ー「今、この瞬間への柔軟な注意」「アクセプタンス」「脱フュージョン」「文脈としての自己」「価値」「コミットされた行為」によって構成されます。

 その反対の「心理的非柔軟性」が、次の図です。

  1. 体験の回避:心の問題・症状を理由に、体験した方がよいことから逃げ癖がついている状態。
  2. 認知的フュージョン:「ただの考え(感情)」と「自分」が強く結びついている状態。
  3. 概念としての自己に対する執着:自分で作りあげたセルフ・イメージにとらわれている状態。
  4. 非柔軟な注意:今、ここ、この瞬間に対して集中することができない。「心、ここにあらず」の状態。
  5. 価値の混乱:自分の人生で大切にすべきことが何かわからず、混乱している状態。
  6. 行為の欠如:自分が価値を置き成し遂げたいことに対して行動していない状態。

 例えば、会社が嫌になり転職しようと思うが、一歩を踏み出せず、気分が落ちこみがちなAさん(30代・男性)」を考えてみます。

鬱々とするAさん(30代・男性)
  • Aさんは、信頼していた上司に裏切られ、プロジェクト失敗の責任をかぶり左遷させられました。会社への信頼感はゼロに…。転職を見すえて、社外の人に会ったり、転職に成功した学生時代の友人からアドバイスをもらおうと思うものの、気分が沈むのを理由に、人に会うことを先延ばしにし続けています。(❶体験の回避)
  • 裏切った上司のことや左遷を告げられた面談の場面を、1日に何度も思い出します。すると感情が乱れ、「なんてダメな人間なんだ」と自分を責めてしまいます。(❷認知的フュージョン
  • 「会社に裏切られ、ふてくされている人間なんて誰も相手にしてくれない」(❸概念としての自己に対する執着)と、Aさんは自分に対する否定的な思い込みを強めていきます。
  • 怒り、憎しみ、悲しみ、情けなさを抱え続け、今すべき目の前の仕事に集中することができません(❹非柔軟な注意)。
  • 転職に向けて、「今後、自分が何をしたいのか」「これからどんなことに価値を置いて生きていきたいのか」について考えようと思うものの、気分が鉛のように重く頭が回転しません。(❺価値の混乱)
  • 転職サイトに登録し、担当者から「転職できそうな会社がありますので、1度、会ってお話しできませんか」とメールをもらうものの、未来への方向性が定まっていない自分に自信が持てず、結局、何もしないまま時が過ぎていきます(❻行為の欠如)

 組織は、時に不条理な現実を働く人たちに突きつけてきます。信頼していた人に裏切られることは、心を深く傷つけます。Aさんが鬱々として、未来に向けて一歩を踏み出せない気持ちは、十分、理解できますね。

まっつん
まっつん

 辛いことがあって落ち込むと、心の視野が狭くなり、自分への否定的な思い込み(ダメな自分、自信のない自分)にとらわれて、心のしなやかさ(柔軟性)を失っていきます。それが「心理的非柔軟性」に陥っている状態です。

 心がしなやかさ(柔軟性)を失った状態を、ヘイズ博士は、心理的硬直性(psychological rigidity)とも表現しています。

 ルールによって引き起こされる感受性の低下は、人間の行動全般にわたっておよぼすような心理的硬直性(psychological rigidity)という好ましくない傾向と強く相関している。

『アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT) 第2版 』(星和書店)p88

 ここでの「ルール」とは、過去の経験から作りあげられ自分に課している「ルール(規則)」のことです。このルールは固定的で、自分を縛りつけます。Aさんの例でいえば、「会社に裏切られ、ふてくされている人間なんて誰も相手にしてくれない」という固定観念です。自分で決めたルールを自分に当てはめることで、人生の悪循環に陥っているといえます。

 何とか、人生の堂々めぐりから抜け出して次のステージへ進みたいものです。 

 では、Aさんのような悪循環から脱出すために、ACTはどう考えるのでしょうか。

 今、「心理的柔軟性が発揮できていない状態」(非心理的柔軟性)を説明しましたので、今度は、「6つのコア・プロセス」にふれつつ、「心理的柔軟性が発揮できている状態」について、話しを進めていきます。

心理的柔軟性
〈6つのコア・プロセス〉

 心理的柔軟性の「6つのコア・プロセス」「アクセプタンス」「脱フュージョン」「文脈としての自己」「今、この瞬間への柔軟な注意」「価値」「コミットされた行為」を図で表すと次のようになります。

 緑の字「アクセプタンス」「脱フュージョン」「文脈としての自己」は、マインドフルネス の考え方に基づくものです。

 赤い字は、「今、この瞬間への柔軟な注意」「価値」「コミットされた行為」は、ACTが重視する「価値に基づく行動」を実際にとっていくプロセスとなります。

  1. アクセプタンス:心をオープンにして痛みを受け入れられる「心の場所」を作ること。
  2. 脱フュージョン:「ただの思考(感情)」と「自分」とを切り分けて考えられること。
  3. 文脈としての自己:「考える自己」ではなく、「観察する自己」のこと。
  4. 「今、この瞬間」への柔軟な注意:過去や未来に意識がさまわよわず、今、この瞬間に置かれていること。
  5. 「価値」:自分が大切したい価値を明確にすること。
  6. 「コミットされた行為」:実際に、価値に沿った行動をとっていくこと。

❶アクセプタンス

 「アクセプタンス」とは、受け入れること(受容)です。「受容」の反対は、拒絶です。

 「怒り」「憎み」「情けさ」「後悔」など、ネガティブ思考・感情をできれば持ちたくないものです。ネガティブな感情が発生すると、それを「無くなってくれ」と、追い払おうとします。追い払うことは、思考・感情をコントロールしようとすることです。

まっつん
まっつん

 ネガティブ感情をコントロールすることは、決して悪いことではありません。もし、うまくいくのであれば、そうすればいいのです。でも、多くのケースで、思考・感情のコントロール戦略は失敗します。なぜなら、「無意識」というコントロール不能な心の領域が、それには関係しているからです。

 そこでACTでは、拒絶しコントロールするのではなく、「受け入れよう」と考えます。

 「自分はダメな人間だ」

 そんなネガティブな思考や感情が発生しても、それを拒絶したり、追い払ったり、まぎらわしたりするのではなく、「意識をオープンにし広げ」、自分のなかに居場所(スペース)をつくるのです。

 ネガティブな感情の居場所を作ってあげることは、マインドフルネス瞑想の考え方をベースにして、イメージワークに取り組むことになります。

  ヘイズ博士が認めるACTトレナーのラス・ハリス(Russ Hariss)は、「アクセプタンス」について、著書『よくわかるACT』(星和書店)の中で、こう書いています。

『よくわかるACT』(ラス・ハリス 星和書店)の表紙画像
 『よくわかるACT』(星和書店)
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自分の思考と感情をあるがままの状態にしておくこと。その思考・感情が喜ばしいものでもつらいものでも、心を開いて、それを受け入れる場所を作ること。思考に抗うのをやめ、それが自然と湧き起こったり消えたりするのに任せること。

 『よくわかるACT』(ラス・ハリス 星和書店)p224

 アクセプタンスをするために、「脱フュージョン」「文脈としての自己」が必要になってきます。

脱フュージョン

 ヘイズ博士は、脱フュージョンについて、こう書いています。

 脱フュージョンは、人が苦痛で望まないような私的出来事や体験に不必要に没入するのをやめ、批判的ではない見方を通じて、それらを単に進行中の精神的な活動として眺められるようにする。

『アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT) 第2版 』(星和書店)p108

 フュージョン(fusion)とは、「融合」という意味ですね。

 「レモン汁」と「水」を「フュージョン」(融合)すると「レモンジュース」ができます。「レモンジュース」になってしまうと、そこから「レモン汁」と「水」を切り分けて取り出すことは、とても難しくなります。

 1度、フュージョン(融合)されたものは、「切り分け」(脱フュージョン)が、困難です。

 「自分はダメな人間だ」

 この考え方は、「自分」(私)と「ダメな人間だ」という2つの要素がフュージョン(融合)されている状態です。

 では、脱フュージョンされた心の状態で表現すると、どうなるのでしょう。こうです。

 私は「自分はダメな人間だ」という考えを持った。

 

 「自分はダメな人間だ」は、頭の中にある「思考」です。「思考」は、脳と複雑にはりめぐされた神経ネットワークが作りだす「意識のかけら」です。「意識のかけら」は、あなた(自分)自身ではありません。

 信頼された上司に裏切られたAさんが、「自分はダメな人間」と心の中で呟いた時、それを外から見ているあなたには、何が見えるでしょう。

 外からはAさんの「肉体」が見えているだけですね。

 でも、Aさん自身の感覚としては、「自分」=「ダメな人間」という強いフュージョン(融合)が起きていて、確信に近い「思考」となり、自分を苦しめ続けます。

 でも、もし「自分はダメな人間だ」と呟いてしまった時に、「脱フュージョン」の考え方に基づいて、「あっ!今のはただの思考だし、辛いなと感じたけど、それもただの感情」と、その都度、気づけたらどうなるでしょう。

 「脱フュージョン」できれば、ネガティブな思考(感情)から受ける強い衝撃を間違いなく、やわらげることができるのです。

 この「脱フュージョン」のスキルを身につけるために知っておきたいものが、「文脈としての自己」です。

「文脈としての自己」(観察する自己)

 「文脈としての自己」は、ACT(アクト)特有の用語で、言葉だけだと、スッと理解しにくいです。

 そこで、ACTを実践する他の専門家は、他の呼び方をしています。

 例えば、ヘイズ博士が認めるACTトレナーの「ラス・ハリス」(Russ Hariss)は、「観察する自己」と呼んでいます。「気づく自己」とも言えます。

 人間は、自分を客観視できます。自分のしていることを、自分で「観察する」ことができます。自分の考えていることを、自分で「気づく」ことができます。例えば、先ほどのAさんの「気づき」です。

 「あっ!今のはただの思考だし、辛いなと感じたけど、それもただの感情」

 この「あっ!」と気づいたのが「観察する自己」です。これに対して、「自分はダメな人間」と鬱々と考え続けていた「自己」をハリスは「思考する自己」と名づけています。

  • 思考する自己: 何かを考えることを司る自己。 計画、判断、評価、比較、想像、視覚化、分析、記憶、空想、妄想など。
  • 観察する自己:集中、注目、気づきを司る。思考している自分に「気づく」役割をもつ

 外から自分を眺めるような心の機能である「観察する自己」(気づく自己)があるからこそ、アクセプタンスも脱フュージョンも可能になり、心理的柔軟性が育まれることになります。

観察する自己は、何かに気づきはするが考えはしない。観察する自己は集中、注目、気づきなどを司る。それは思考に注意を向け、観察することはできるが、思考を生み出すことはできない。思考する自己が私たちの経験についてあれこれ考えるのに対して、観察するjこはあなたの経験したことを記録するだけだ。

『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』(ラス・ハリス 筑摩書房)p80-81

「今、この瞬間」への柔軟な注意

 人は「心、ここあらず」の状態になります。それは、「今、ここ、この瞬間」に集中できていない状態です。

 仕事もプライベートも、「今、ここ」に意識を集中できていないと、「人生の質(クオリティー)」が落ちていきます。

まっつん
まっつん

 結婚したい人とデートしてレストランで会話している時に、「会社のこと」で頭がいっぱいになっていたら相手はどう感じるでしょう。家族旅行に出かけて、子どもと遊んでいる時に、「明日、出社したら、またあの嫌な上司の顔を見るのか・・・」と考えていたら、子どもは、どんなことを感じるでしょう。

 人間は他の動物に比べて、高度に発達した知性(意識)を持っているため、「今・ここ」から離れて、「過去」や「未来」のことに思いを巡らせることができます。

「今・ここ」から離れて意識がさまようことを「マインド・ワンダリング」といいます。

 「マインド・ワンダリング」によってグッド・アイデアを思い付くこともありますが、「マインド・ワンダリング」がネガティブに働くと、ストレスや心の病を引き起こすことになります。

 「あの時、〜してればよかった」と、いつまでも過去を「悔いる」ことになりますし、「この先、〜なったらどうしよう」と、先々のことを心配し「不安」を抱き続けることにもなります。

 「後悔」「不安」は、ストレスを生み出し、心を疲れさせてしまいます。

 ですので、「今、この瞬間」への柔軟な注意が求められるのです。

 「今、ここ」で集中すべきことに集中できることは、仕事や家事の生産性を高めて「人生の質」を高めてくれます。

 オープンで、アクセプトして、「今、この瞬間」に注目した姿勢をとりながら、思考、感情、記憶、身体感覚などが来ては去っていくままにそれらに対して何もしないでいると、意識の内容からはどこか区別される自己の感覚、すなわち文脈としての自己、または自己の超越的な感覚が立ち現れてくる。

『アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT) 第2版 』(星和書店)p323

❺価値

 ACTは、価値に基づく行動をとれるようになることが目標でした。

 というのも、価値を感じられることをしている時に、行動に向けた心のエネルギーが生まれてくるからです。

 ACTでいう「価値」とは「一度きりの人生で本当に大切にしたいこと」です。

 仕事をしていて虚しいのは、自分のしていることに「意味」を感じられない時です。なぜ、意味を感じられなくなるのでしょうか。なぜなら、その仕事が、自分の「価値」に基づく行動になっていないからです。

 「あなたは、一度きりしかないこの人生で、本当は何をしたいのですか?

 やや重苦しいとも思えますが、普段は、何となく無視している問いに、正面から取り組むことで「価値」が明らかになります。

 心の病を抱えることは、決して喜ばしいことではありませんが、自分と向き合い「価値」を明確にするチャンスの時でもあります。病の時でも、「人生で大切にしたいこと」は、必ずあります。心の状態によって、「人生の価値」が、感じにくくなっていたり、わからなくなっていたりすることは事実です。

 ですが、「感じにくくなっていたり、わからなくなっていたりする」ことは、その人にとっての「人生の価値」が失われていることではありません。

 いい親になる。人に優しくできる人間になりたい。未来に向けて少しでも地球をきれいにしておきたい。

 小さなことから大きなことまで、人は、必ず「価値」を置きたい何かを持っていて、その「価値に基づいて行動できている時に、現状を打破する力が生まれ、イキイキとしてくるのです。

自分の価値をはっきりさせることは、人生を有意義にするうえで欠かせない手順である。ACTでは、価値のことを「選択された人生航路」と呼んでいる。方角を教え、旅を導くものとして、よく方位磁石にも喩える。

 『よくわかるACT』(ラス・ハリス 星和書店)p17

コミットされた行為

 「コミットされた行為」とは、自分の全存在をかけて価値に基づく行動に対してベストを尽くすことです。

 ACTは、行動主義の心理療法であり、心理的柔軟性とは、「心のしなやか状態」だけを意味するのではなく、行動することができる「心のしなやかさ」を意味します。

行動なくして「心理的柔軟性」はなし、行動あるところに「心理的柔軟性」あり。

 何かにコミットするとは、何かに関わっていくことですが、英語で「コミットする」と使われる時には、「命がけ」に近い強い意味合いがあります。

 「何となくそう思うから行動する」のではなく、「自分が大切にしたい価値を明確にして、その価値に基づいて懸命に行動していく」のが、「コミットされた行為」です。

ヘイズ博士は、強い口調で、こう書いています。

最終ゴールは、クライエントにとって機能する行動パターンを発展させることであり、それ以下のことは何一つ成功とはみなされない。機能するとは、自分の人生に価値づけられた方向へ動かす行為を、クライエントが実際におこなっていることを意味する。最終的に、クライエントは「進むことで意志を示す」必要があり、その足跡がコミットされた行為なのである。 

『アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT) 第2版 』(星和書店)p515

 心理的柔軟性を作り上げていくのに、ACTには、多様なワークが用意されています。マインドフルネス瞑想を含めて、それらの様々なワークに取り組んでいくことで、心理的柔軟性が育まれていきます。

 ACT(アクト)「アクセプタンス&コミットメント・セラピー」(Acceptance and Commitment Therapy)という療法と、その中核にある「心理的柔軟性」が注目されるのは、時代の要請といえます。

 世界的パンデミックを乗り越えていくには、ひとりひとりの「価値に基づく行動」が力強い味方になります。

 「心理的柔軟性」を育み、時代の要請にこたえ、よりよい未来を築き上げていきましょう。 

(文:松山 淳


ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)とは ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)とは