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ストレスに負けない心をつくる7つの知恵

ストレスに負けない心をつくる7つの知恵

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、日本でも緊急事態宣言(2020年3月7日)が7都府県に発令されました。自粛ムードが強まり自宅で多くの時間を過ごす人が増え、日本はストレス強度の高い社会になっています。

 そこで、ストレスの多い逆境を乗り越えていくために、「逆境の心理学」といわれる「フランクル心理学」の考え方を参考にして、ストレスに負けない心をつくる7つの考え方をお話ししていきます。

まっつん
まっつん

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ストレスに負けない7つの知恵

知恵1: セルフ・トランスセンデンス(自己超越)「無我夢中になれ!」
知恵2:リフレーミング「現実を再定義せよ!」
知恵3: ホモ・パティエンス「悩む自分を肯定せよ!」
知恵4:ミッション「使命感をもて!」
知恵5:オプティミズム(楽観主義)「未来を信じよ!」
知恵6:スピリチュアリティ「崇高な精神性で自己を支えよ!」
知恵7:スマイル「自分を笑い者にして、苦悩を笑い飛ばせ!」

原則1: セルフ・トランスセンデンス(自己超越)

「小さな自分を越えてゆけ!」

 フランクル心理学は、ナチスの強制収容所を生き延びたヴィクトール・E・フランクルに(Viktor Emil Frankl)よって提唱されました。フランクル心理学は「ロゴセラピー」(Logotherapy)とも呼ばれます。

まっつん
まっつん

 20世紀最大の悲劇といわれるナチスの強制収容所にいて、フランクルは自身の心理学を使うことで、心が折れずにすんだのです。困難な状況を乗り越えていく知恵の宝庫であるため「フランクル心理学」は、「逆境の心理学」ともいわれます。

 その「フランクル心理学」で重要キーワードが「セルフ・トランスセンデンス」(Self-transcendence)です。「自己超越」と訳されます。

この「自己超越」について、フランクルはこう書いています。

フランクル
フランクル

「彼が自分の課題に夢中になればなるほど、彼が自分の相手に献身すればするほど、それだけ彼は人間であり、それだけ彼は彼自身になるのです。
 したがって、人間はもともと、自己自身を忘れ、自己自身を無視する程度に応じてのみ、自己自身を実現することができるのです」

『生きがい喪失の悩み』(講談社学術文庫)p26

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  仕事や趣味に没頭している時、人は時間を忘れ、自分を忘れ、極度の集中状態になります。没入状態の時には、自分を意識することがなく、ふと我に返った時に、自分の存在にに気づきます。

 こうした自己自身を忘れている状態を、「自己超越」といいます。

没頭すればストレスに強くなる

 例えば、自分の好きな小説の世界に入っている時、主人公の行動や気持ちの動きを言葉で追いながら、登場人物たちと一緒になって、喜んだり悲しんだりし、笑ったり、涙を流したりします。ただ、文字を読んでいるだけなのにです…。

 そんな風に、自己を忘れれば忘れるほど、自分を本の世界に没入させればさせるほど「没我」の状態となり、より質の高い読書体験をすることになります。

 「没我」は「無我の境地」ともいえますね。

 小説を読み終えて、ふと時計に目をやると「あれ、もうこんな時間か!」と、思った以上に時が流れています。1時間とか、2時間とか…。

まっつん
まっつん

人は「没我」「無我」になると、自分のことや日々の雑事や悩み事を忘れているのです。自分が消えるのですから、ストレスなど感じません。こうした「没我」「無我」の心理状態こそ、ストレスに強い心なのです。

 仕事でもそうですね。

 例えば、残業して夜遅く、明日のプレゼンに向けて誰もいなくなったオフィスで、企画書を作り上げようと無我夢中になってキーボードを叩いているとします。イヤホンをして好きな音楽を聞きながら…やがて極度の集中状態に入って、一気呵成に企画書が完成します。

 「ふ~、やっと終わった!」

 そう我に返ったとたんに、突然、音楽が聞こえてきます。集中している時にも、音楽は実際に鳴っていたわけですが、人は無我夢中になると、聞こえている音が聞こえない意識状態になります。これも、没我状態であり、その時、「自分」という意識は消えているのです。

 「没我状態」のことを「自己忘却」ともいいます。

 スポーツでは「自己忘却」になることを「ゾーンに入る」という言い方をしますね。

 自意識が消える「自己忘却」状態になると、アスリートたちは自身の能力を越えるような極めて高いパフォーマンスを発揮します。スポーツ界では、くり返し確認されていることで、多くのトップ選手たちが、そのことを証言しています。

没頭すればストレスに強くなる

 マズローは人間の5段階の欲求を提唱し、その最上位に「自己実現欲求」を設定しました。

「自己実現」

 「自己実現」とは、自分の持つ潜在的な部分も含めた資質・能力を最大限に活かして、最善の自己に到達していくことです。

 自己実現の結果が、「起業家」であったり「ロックスター」であったり「温かな家庭の母」であったりして、それは人それぞれです。夢を叶えることは「自己実現」の一部ですね。

自己実現するには自己超越が大事!

 フランクルは「自己実現」するためには、「自己実現」を強く意識するのではなく、「自己超越」することが大事だといいます。

 なぜなら、自分のすべきことに本気になって真剣になって、そうして自己を超越した「無我の境地」や「無我夢中」の状態である時が、人間にとっての最高の状態だと、フランクルは考えるからです。

 ストレスは自分が感じるものです。

 でも、自分が消えている心理状態になれば、ストレスも消えます。今、やるべき事に、全力を傾け無我夢中になっている時、人はストレスに負けない心になっているのです。

 さらにいえば、「無我夢中」の心理状態は、ストレスに強いだけでなく、アスリートたちがそうであるように、質の高い仕事を成し遂げる可能性が高くなるのです。

「本気」「無我夢中」がストレスに強い心をつくる!

詩人であり書家である、相田みつを氏に、こんな詩がありました、

なんでもいいからさ 本気でやってごらん
 本気でやれば、たのしいから
 本気でやれば つかれないからつかれても
つかれが さわやかだから

『相田みつを美術館』購入絵葉書より

 楽しよう楽しようと、手を抜くと逆に変に疲れますね。

まっつん
まっつん

 私も若い頃に、何度も経験したことですので、よくわかります。楽しようとすることが、逆に、ストレスになって自分を疲れさせているのです。なぜなら、楽しようと自分を意識することが、自己への「こだわり」を生み、その「こだわり」は、人間の心からエネルギーを奪うからです。だから、変に疲れるのです。

 楽しようとする時、人は自分が「本当」にやるべきことに「気持ち」が入っていないわけで、これは「本気」と逆の心理です。ちっぽけな自分にとらわれて、心のエネルギーを浪費している状態です。

 これでは「自己超越」とはいえません。

 繰り返しになりますが、「自己超越」とは、自己を忘れていて、取り組んでいる事に無我夢中になっている時です。無我夢中になって自分すら意識できない時に、私たちはストレスに負けない「強い心」を持っていることになります。

 ストレスに負けない「強い心」を求めるのではなく、そんな「強い心」を求めていることすら忘れて、目の前にあるすべきことに無我夢中になっている時、すでに「強い心」は、実現されているわけです。

  本気になること、無我夢中になることが、ストレスに強い心をつくるのです。

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