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苦しみを乗り越える3つの心理戦略

苦しみを乗り越える3つの心理戦略

Step3.「どうするのがよいことなのか」を問う。

神谷美恵子の言葉

「こちらにたえず挑戦してくるようなものが、かえってこちらの力をひき出してくれる。苦労を伴っても、新鮮なおどろきやよろこびを約束してくれる。そういうものがないと、おそらく人間は退化していくだろう」

『人間をみつめて』(神谷美恵子 みすず書房)より

 神谷医師は最後に「人間は退化していくだろう」と書いています。否定的な表現ですが、その前の言葉「そういものがないと」を「そういうものがあれば」にひっくり返せば、「人間は成長していくだろう」と前向きな表現になります

 生きるのが苦しい「逆境」に陥るとは、「こちらにたえず挑戦していくるもの」に無理にでも向きあわされることです。しかし逆境とは、ただ苦しいだけではなく、「力を引き出される」状況でもあるのです。そしてもし、力が引き出され、自分が成長できたら、それは「新鮮なおどろきやよろこび」となって、人生に大きな実りをもたらすのです。

「PTG」(心的外傷後成長)とは。

 「PTSD(Post -traumatic stress disorder):(心的)外傷後ストレス障害」といえば、ショッキングな出来事を経験した結果、心に傷を負って、生活に支障をきたすネガティブな症状が出ることです。

 この言葉に対して、阪神淡路大震災や東日本大震災など大規模災害が頻発するする日本では、PTG(Post traumatic Growth):(心的)外傷後成長」という概念が、注目されています。

 「PTG:(心的)外傷後成長」これは「PTSD」」になる辛く苦しい経験を乗り越えて、人間的に大きく成長することです。阪神淡路大震災や東日本大震災を経験した子どもたちが、現在、健康に成長している事実が「PTG:(心的)外傷後成長」を証明しています。

苦しみを乗り越える人は、行動しつづける。

 本田宗一郎さんがホンダを創業したのは、極貧生活をくぐり抜けた後でした。厳しい状況に置かれて、起業のアイデアを練っていたのです。稲盛和夫さんは、若手社員に労働争議をしかけられ「会社とはどういうものでなければならないか」と苦悩します。その後に「経営理念」を考えつくのです。

稲盛和夫
稲盛和夫
京セラ経営理念

「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」

 労働争議があったのは創業3年目、1961年(昭和36年)のことです。半世紀以上の時が過ぎ、今も変わらない京セラの理念です。


苦しみを乗り越える人の共通点

 苦しみを乗り越えていく人に共通していることは、「苦しみ」を受け入れ、苦しみを抱えながらも、「行動」していることです。何とかその状況を打開しようと動き続けているのです。

苦しい時には「なぜ?」と問わない。

 苦しい状況に陥ると人は、「なぜ、自分がこんな目にあうのだ」と、その原因を分析しようとして「なぜ?」が口癖・考え癖になりがちです。「なぜ?どうして?こんな苦しい目にあななければならないんだ…?」。

まっつん
まっつん

 「なぜ?」と問いかけ、原因を分析することは、とても大切なことです。でも、苦しい状況にある時、「なぜ?」に対する明確な答えが見つからず状況が変わらないと、「なぜ?」と問うことが堂々めぐりになって気分が滅入ってきます。どんどんブルーになってしまい、行動する気力が奪われます。これでは悪循環です。

 ですので、苦しい状況にある時は、「なぜ?」と問うことはやめたほうがうよいのです。

 コーチングでも、「なぜ?」は、あまり「使わないほうがよい」とされている質問です。苦しい状況になった原因は、複雑であり、そんな簡単に論理的な答えを出せないからです。答えが出なければ、ますます苦しくなります。

 ですので「なぜ?」と問うのはでなく、こう自分に問いかけてください。

 今の状況を打開するために、どうするのがよいことだろう?

 「Why」ではなく「What」です。

 行動に焦点をあてまるのです。どんな行動をとるのがベストなのかを考え、行動することに意識を集中するのです。

 苦しい状況では、苦しいという「感情」に焦点があいがちです。「苦しみ」が気力を奪っていくように感じられます。確かに、「苦しみ」は気力を奪うのですが、「苦しみ」に焦点があたっているから気力が奪われるのです。

 「苦しみ」という感情をネガティブな感情と捉えて、「苦しみ」にチャンネルがあっているから、気分がどんどん滅入って行動するエネルギーがなくなるのです。

 だから、「苦しみ」から「行動」に焦点をあてます。今、置かれている苦し状況下で、「やるべき最善のこと」「すべき最善のこと」を考えるようにして、思いついたことを、こなしていくのです。

 それはどんな些細なことであってもいいのです。トイレ掃除するとか、誰かにメールするとか、とにかく「動く」のです。なぜなら、この世界の法則を解き明かす「複雑系の科学」でいわれる「バタフライ効果」が真理としてあるからです。

バタフライ効果

「バタフライ効果」とは、小さな変化が大きな変化を引き起こすこと。

 小さな蝶(バタフライ)の羽ばたきが、ハリケーンの進路に影響を与えうることが計算上は成り立つといいます。そこから「バタフライ効果」といいます。小さなことは、私たちが考えている以上に、影響を及ぼしているのです。

 だとすれば、動くことです。動けば変化が起きます。

 だから「なぜ?」を自分に問いかけ、ブルーになるのではなく、「どうするのがよいことなのか」と自分に問いかけ、その問いによって生まれたアイデアを実践していくのです。

苦境を人間的な偉業に

 ナチスの強制収容所を2年8ヶ月もの間、耐え抜いた心理学者フランクルは、こんな言葉を残しています。

フランクル
フランクル

「ここで一番大切なことは、ユニークな人間の可能性の最高の形を見つめ、その証人になることであり、悲劇をその人にとっての偉大な勝利に変えることであり、苦境を人間的な偉業に変えていくことである。

『夜と霧』(V・E・フランクル みすず書房)

 新型コロナウイルスが世界に与えている影響は計り知れないものがあります。経済的な打撃は、「100年に1度の危機」といわれたリーマンショック以上だといわれます。

 でも、フランクルが地獄の苦しみを味わったナチス強制収容所を乗り越えたように、私たちもできるはずです。

 悲劇を偉大な勝利に変えましょう。
 苦境を人間的な偉業に変えましょう。

3つの心理戦略

Step1: 【受容】「苦しみ」を引き受ける!
Step2: 【発見】「苦しみ」の中に意味と価値を発見する!
Step3: 【行動】「どうするのがよいことなのか」を問う!

 この3つの心理戦略で、今ある苦しみを乗り越えていきましょう。世界的危機といわれるパンデミックを終息させ、歴史の目撃者になりましょう。

(文:松山 淳)


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